Eternal Mirage(16)
「エルニウムが足りない?」
パラディンの鎧を身に着けながらリューディーが言う。
「たぶんだけどな」
セラフィーはこの間書いた目録を見ながらリューディーにそう言った。
「SEの成功率も考えたんだが、神の使者の過剰精錬で100個は軽くなくなる。そのほかの精錬品も計算に入れたんだが、どう見積もってもエルニウムは400個ほどほしいね」
「軽く言ってくれるな・・・」
リューディーはあきれていた。クルセイダー時代からエルニウム集めはもっぱらリューディーの担当だっただけに、騎士団での取得率を考えるとかなり時間がかかる事を知っている。時にはまったく出ない日もある。
まぁ騎士団での狩りがまともにできるのは男所帯でもリューディーだけだ。そのうえ資金源となるカードやドロップ品で生計を立てている男所帯では今のとこリューディーの稼ぎが大きい。
「シル・クスはどうなのさ?」
「あぁ、あいつなら今日もネイチャ集めに奔走してる。まぁ白ポ代の元手は取れてるし、ネイチャも順調に集まってる。砕くのは俺の仕事だろうがな」
軽くため息をつくセラフィー。男所帯も女所帯も資金面の担当だけあって、双方の資産を考えるたびにため息がこぼれる。
「大きな期待はしてないが、出来れば高額で取引されるカードでも出してくれ」
「簡単に言ってくれるが、それこそ期待しないでくれ」
確かに騎士団には高額で取引されるカードは出る。ただし、カードが出る確率とその相手がめんどくさい。何故なら数少ないアリスと、カリツを引き連れた深淵の騎士が相手だから期待する方が鬼である。ただし、その相手次第では数十M単位で取引されるカードは出る。だが、普段出しているレイドcやカリツcを期待される方がよっぽど気が楽なほうだ。
「騎士団には通う。でも収穫は期待するなよ」
念を押すようにセラフィーに言うリューディー。まぁ期待されるという事は資金面が不足し始めたという事ぐらいは理解している。
その頃女所帯では・・・。
「いい狩場なんてなかなかないものね」
「ル・アージュはいけるとこ限られてるしね。採算がとれる狩り場なんてそんなにないものねぇ・・・」
テーブルを囲んでヴァーシュとル・アージュが雑談をしていた。
「最近寄り合いにも顔を出していないしなぁ。情報が少なすぎるわ」
「一攫千金な狩場なんてないしね。辛いところね」
「せめてセラフィーに頼んだドラゴンスレイヤーができればねぇ、あんたと同じ狩場に行けるんだけどねぇ」
クリシュナに資金繰りが終わって装備が整うまで狩りは遠慮してくれと頼まれてる二人には深刻な問題である。
ル・アージュはドラゴンスレイヤーと鎧、肩にかけるものが揃わないと採算の取れない狩場しか行けないので、暇をもてあます生活に飽きていた。
女所帯だけでも総額にして50Mほどの資金が必要な計算が計画されてるため、元手の取れる狩場に行ける人しか狩りにでていない。元手が取れてもそれほど収入のないヴァーシュも待機組みにいれられている。ネリスに至っても盾が出来なければ狩りにも行けない。
「準備ができるまで我慢の生活かぁ・・・」
ここまでくるともうため息しか出てこない。ル・アージュの不満は溜まる一方である。
「いっそのこと私も廃鉱の中にでもこもろうかしら」
「叔母様じゃあるまいし、やめといたら?」
「くしゅん!」
スリーパー狩りをしてるクリシュナがくしゃみをする。
「風邪ひいたかな? それとも誰か噂でもしてるのか・・・?」
大量のグレイトネイチャの入った荷物いれを抱えなおしながらクリシュナはそう思った。
「はぁ・・・、コレが廃鉱だったらネリスも連れてくるのに・・・」
のんきな事をいいながらクリシュナはまた歩き出すのであった。
パラディンの鎧を身に着けながらリューディーが言う。
「たぶんだけどな」
セラフィーはこの間書いた目録を見ながらリューディーにそう言った。
「SEの成功率も考えたんだが、神の使者の過剰精錬で100個は軽くなくなる。そのほかの精錬品も計算に入れたんだが、どう見積もってもエルニウムは400個ほどほしいね」
「軽く言ってくれるな・・・」
リューディーはあきれていた。クルセイダー時代からエルニウム集めはもっぱらリューディーの担当だっただけに、騎士団での取得率を考えるとかなり時間がかかる事を知っている。時にはまったく出ない日もある。
まぁ騎士団での狩りがまともにできるのは男所帯でもリューディーだけだ。そのうえ資金源となるカードやドロップ品で生計を立てている男所帯では今のとこリューディーの稼ぎが大きい。
「シル・クスはどうなのさ?」
「あぁ、あいつなら今日もネイチャ集めに奔走してる。まぁ白ポ代の元手は取れてるし、ネイチャも順調に集まってる。砕くのは俺の仕事だろうがな」
軽くため息をつくセラフィー。男所帯も女所帯も資金面の担当だけあって、双方の資産を考えるたびにため息がこぼれる。
「大きな期待はしてないが、出来れば高額で取引されるカードでも出してくれ」
「簡単に言ってくれるが、それこそ期待しないでくれ」
確かに騎士団には高額で取引されるカードは出る。ただし、カードが出る確率とその相手がめんどくさい。何故なら数少ないアリスと、カリツを引き連れた深淵の騎士が相手だから期待する方が鬼である。ただし、その相手次第では数十M単位で取引されるカードは出る。だが、普段出しているレイドcやカリツcを期待される方がよっぽど気が楽なほうだ。
「騎士団には通う。でも収穫は期待するなよ」
念を押すようにセラフィーに言うリューディー。まぁ期待されるという事は資金面が不足し始めたという事ぐらいは理解している。
その頃女所帯では・・・。
「いい狩場なんてなかなかないものね」
「ル・アージュはいけるとこ限られてるしね。採算がとれる狩り場なんてそんなにないものねぇ・・・」
テーブルを囲んでヴァーシュとル・アージュが雑談をしていた。
「最近寄り合いにも顔を出していないしなぁ。情報が少なすぎるわ」
「一攫千金な狩場なんてないしね。辛いところね」
「せめてセラフィーに頼んだドラゴンスレイヤーができればねぇ、あんたと同じ狩場に行けるんだけどねぇ」
クリシュナに資金繰りが終わって装備が整うまで狩りは遠慮してくれと頼まれてる二人には深刻な問題である。
ル・アージュはドラゴンスレイヤーと鎧、肩にかけるものが揃わないと採算の取れない狩場しか行けないので、暇をもてあます生活に飽きていた。
女所帯だけでも総額にして50Mほどの資金が必要な計算が計画されてるため、元手の取れる狩場に行ける人しか狩りにでていない。元手が取れてもそれほど収入のないヴァーシュも待機組みにいれられている。ネリスに至っても盾が出来なければ狩りにも行けない。
「準備ができるまで我慢の生活かぁ・・・」
ここまでくるともうため息しか出てこない。ル・アージュの不満は溜まる一方である。
「いっそのこと私も廃鉱の中にでもこもろうかしら」
「叔母様じゃあるまいし、やめといたら?」
「くしゅん!」
スリーパー狩りをしてるクリシュナがくしゃみをする。
「風邪ひいたかな? それとも誰か噂でもしてるのか・・・?」
大量のグレイトネイチャの入った荷物いれを抱えなおしながらクリシュナはそう思った。
「はぁ・・・、コレが廃鉱だったらネリスも連れてくるのに・・・」
のんきな事をいいながらクリシュナはまた歩き出すのであった。
by lywdee | 2009-04-14 12:27 | Eternal Mirage