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eternal mirage(170)

 あれから1年の月日が流れていった。

 ル・アージュもこの1年の中でクリシュナとは違うギルドに所属し、オーラロードを走りぬけ転生し、ギルドメンバーの協力の下、ロードナイトになり、ヴァーシュと同等の実力まで育っていった。
 他にも、土精ばかり狩り続けていたネリスも、この1年の中で自己支援のレベルがMaxになり、かねてより考えていた移動手段、ワープポータルを取ることにし、普段の買出し先としてリヒタルゼン、サソリ狩りのためにラヘル、そしていつもの狩場として龍の城と飛べるようにしたのだった。

「ルアもロードナイトになってけっこう経ったわねぇ」
「新しいギルドに入ってからというもの、色々と協力や助言もらったりしてたから、わりと気楽に自力が向上したようだわ」
 そう、ル・アージュはオーラロードに入った際に、クリシュナとは違うギルドの勧誘を受け、ご厄介になったのである。
「ネリスももう少ししたら土精も卒業じゃない?」
「そうだねぇ・・・、あと1,2回コンバーター作ってもらったらスキル的にはいき詰まると思う」
 フレア特製のハーブティーを口にしながらネリスはル・アージュを見た。
「ルア姉も最近は狩り行ってないんじゃないの?」
「私? 今は金策に走ってるから、狩場探ししかしていないわよ」
 ロードナイトの鎧を身に着けながらル・アージュはそう言った。
 そんなル・アージュを見て、ヴァーシュはひとつため息をついた
「私も金策に走れる狩場見つけないと、いい加減出費がかさんできた気がするわ」
「私だってそうよ」
 ル・アージュは鎧を身に着け終わると食卓につき、ハーブティーを口にしながらパラディンの鎧に身を包んだヴァーシュの顔を見た。
「セージワームはちょっとおいしいんだけど、全然お金にならないから、金策に走るならまたピラミッドの地下行ってミノタウロスでカード狙わないとね」
「でもルア姉、最近ラヘルに行かなかった?」
「んー、行ってたわよ。一攫千金狙いでスノウアー狩ってたけどね」
「それにしては消耗品へってないけど」
「当たり前でしょ。無理していないもの。でもダメね、移動費稼ぐのがやっとだもの・・・」
 ため息をつきつつ紅茶のおかわりをもらうル・アージュ。
「まぁ出るかどうかはわかったもんじゃないから、期待はしないでね」
 紅茶を口にしながらル・アージュはネリスにそう告げた。
 ヴァーシュもラヘルには定期的に行ってはいるが、そんなに数狩っているわけではないので、ル・アージュと同じ狩り方だから苦笑いしかできない。
 ネリスにしてみれば高額cのスノウアーは出してほしいといえば出してほしい。けど、そんなに簡単に出るなら誰も苦労はしない。
 食卓が少々重たい雰囲気になる。
 最近の狩場事情はネリスの耳に入ってきている。もちろん、情報元は伯母のルシアなのだが、あくまでルシアの行ける狩場であることが前提なので、ミッドガルド全域とは言えない。むしろ必要最低限の情報が得られる点で言えば、ルシアの情報はクリシュナが検証しているのが実情。
 そんな訳だから、若い衆3人は最近狩りに出かけてはいない。特にネリスにいたっては、クリシュナが廃鉱に行くと言いだすことが怖い。何故なら、今まで廃鉱の1層目にいたスケルワーカーが消え、3層目に集中したことがルシアの情報でクリシュナの耳に入っているからだ。
 昔のように若c出しに行くと言われないことが、ネリスにしてみれば気が気でない。あの時は倉庫代わりに連れて行かれたのでネリス本人にしてみれば気持ちのいいものでもない。
「ま、当分の間は廃鉱に行くことないでしょ」
「ルア姉、なんで言い切れるの?」
「伯母さんは自力向上もかねてと言ってたけど、グラストヘイムに行ってるからねぇ」
「私とルアが上位2次になったからって、伯母さんも金策だけに走るわけにもいかなくなった。・・・って言ってたものね」
「その分必要なカードは自力で出してこいって言ってたしね」
 ル・アージュとヴァーシュは顔を見合わせながら紅茶を飲んでいる。
 ネリスにしてみれば、昔のように廃鉱の2層目で黙って待つことがなくなればそれでホッと胸を撫で下ろせるのだが、いつクリシュナが若cを狙うと言い出すか心中穏やかにはいられない。
「とりあえず昼ごはん食べたら出かけてくるわ」
 ネリスの心中を察しながらも、自分にはあまり関係ないのでル・アージュは紅茶を飲み干すのであった。
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  by lywdee | 2013-06-11 13:28 | Eternal Mirage | Comments(0)

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