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Eternal Mirage(186)

「かなり使い込んだな・・・」
 男所帯のメカニック「セラフィー」は溶鉱炉を前に魔導剣を鍛えなおしていた。
「ごめんなさい。急な手直しで・・・」
「いいさ、壊れるよりマシさ」
 ル・アージュは使い込まれた魔導剣の手直しをセラフィーに依頼していたのだ。
「どれくらいぶりだ? 武器の手直しなんて」
「うーん、半年・・・くらいかな?」
「さすがに痛んでるな。刃こぼれもするぐらいだし、それでもオートスペルに耐えられるぐらいだから、頑丈と言えば頑丈だな。ほれ、研ぎなおしといたぞ」
「ありがとう、セラフィーさん」
 手直しを受けた抱きしめ礼を言うル・アージュ。
「そう言えば、もう1本魔導剣が欲しいんだっけ?」
「うん、今度は風と土のオートスペルのね」
「今なら魔導剣自体も安くなってるしな」
「そうなの?!」
 タバコに火をつけたセラフィーに食い入るル・アージュ。
「俺が知っているかぎり、今の魔導剣の相場は1千200万zくらいだな」
「へぇー・・・」
「・・・で、今のが火と念で、次は風と土か・・・、何相手にするんさ?」
「金策を兼ねてスノウアーでも狩ろうかと・・・」
「水はいいんか?」
「うん、火属性相手にする予定もないし、必要ならドラゴンにブレスでも吐かせるよ」
 ル・アージュは居間のソファーに座り、セラフィーもまた対面のソファーに腰を下ろした。
「まぁなんだ。上には上がいるとしても、お前さんほどの魔導剣の使い手は少ないからなぁ」
 セラフィーもネリス経由でル・アージュが勉強していることは知ってる。そしてアークビショップ「渚 レイ」からもル・アージュのバリオフォレストでの戦いぶりを聞いてはいた。
 つい先日も、ル・アージュ、渚 レイ、ファ・リーナの3人でバリオフォレストに出かけていたくらいだ。まぁ渚 レイに至っては、ファ・リーナの支援の練習のためと、最近の支援の流行を実践するためだったという。
 幸いにも、ル・アージュの魔導剣はオートスペルであるだけで基本無属性である。そこに目を付けた渚 レイが、後輩にもあたるファ・リーナも連れて行ったのである。
 最近の支援の流れ、オラティオによる聖属性への抵抗を減らし、アスペルシオで武器を聖属性にしてダメージを増やし、オーディンの力でさらに攻撃力を上げると言うしろもの。
 それに追い打ちをかけるがごとく放たれるオートスペル。そのダメージは計り知れない。
 多数に囲まれると目も当てられない状況にはなるが、単体の殲滅には遜色ない状況だと渚 レイは言っていた。
 そんな話をしていると、コンコンと男所帯のドアが叩かれる音が響いてきた。
「開いてるよ」
「ごめんください。ルアはまだいます?」
 男所帯に入ってきたのはヴァーシュだった。
「どうしたのヴァーシュ?」
「晩御飯遅くなるって。それで私も武器の調整をお願いしようかと・・・」
「おう! まかせとけ!」
 ヴァーシュのトライデントを受け取ると、セラフィーはまた溶鉱炉に火を入れた。
「ヴァーシュ、とりあえず居間でルアと待っていてくれ」
「はい」
「ルアは魔法攻撃力重視の装備だろ。ヴァーシュはいったいどういったスタイルを目指しているんだ?」
「私・・・ですか?」
「今のところクリティカル型っぽいけど、押し通すのかい?」
 トライデントを鍛えながら、セラフィーは視線を変えることなくヴァーシュに尋ねた。
「そうですねぇ・・・、ギロチンクロスには負けますが、スピアクイッケンの効果もありますし、しばらくはこのままで行こうかと・・・」
「そうかぁ・・・、おし! できたぞ」
 セラフィーはそう言ってヴァーシュにトライデントを返した。
「今ならギロチンクロス以外でもクリティカル型はいるからなぁ。ま、その分装備にお金がかかるのもまた欠点だがな」
「まぁ! 刃先も研いでいただけたのですね!」
「大事に使ってくれよ」
 精錬道具を片付けながら、セラフィーはタバコの火を消した。
「日が暮れるのも早くなってきたからな。暗くなる前に帰れよ」
「はーい」
「セラフィーさんありがとうございました」
 こうしてル・アージュとヴァーシュの二人は男所帯を後にした。

 男所帯を出たころはまだ夕日が見えていたのに、女所帯にたどり着いたころには日は沈んでいた。
「ただいまー、ご飯できてる?」
 ドラゴンとグリフォンを厩舎につないだ二人は静かに女所帯のドアを開けた。
「申し訳ありません、ル・アージュ様、ヴァーシュ様。ルシア様がお戻りになられる頃には準備は終わります」
 出迎えてくれたレンジャー「フレア」が頭を下げる。どうやらルシアはまだラヘルらしい。
「暗くなるのが早くなったね」
「冬が近い証拠ね」
「それにしても・・・、寒そうな鎧ね」
 ル・アージュがヴァーシュの鎧をまじまじと見つめる。
「その鎧、騎士団ではビキニアーマーって言われてるんだよ」
「え? そうなの?!」
 よほどショックだったのか、ヴァーシュは顔を赤らめた。
「そ、そう言えばこの間のレイさんとリーナと行ったバリオはどうだったの?」
 これ以上鎧のことを言われたくないヴァーシュは、それとなく話題を切り替える。
「うん、お姉ちゃんがリカバリーかけてくれたおかげで気絶することもなかったんだけど、レイさんが言う新しい支援のコンボがすごかった」
「どんな?」
「うん、レイさんがオラティオかけてぇ、私の武器にアスペルシオかけてぇ、オーディンの力ってやつで通常攻撃力が格段に上がるってやつ?」
「へぇ・・・」
「ヴァーシュのトライデントでも可能だと思うよ? 私の魔導剣と一緒で無属性だし。あ、今度お姉ちゃんと組めるように言っとくよ。あれは衝撃的だったからね」
「そうねぇ・・・、お願いしてみようかしら」
 二人が食堂で話をしていると、女所帯のドアが静かに開いた。
「たーだーいーまー」
「ルシア様おかえりなさいませ」
 ソーサラーの衣服がボロボロになったルシアをフレアが出迎える。
「お・・・叔母さんボロボロだね」
「伯母様、ヒールかけましょうか?」
「いや、いい。怪我はしてないから・・・。着替えてくる・・・」
 そう言ってルシアは、ふらふらした足取りでクリシュナの部屋に入っていった。
「伯母様何時間狩りをしていらしたのかしら?」
「それよりヴァーシュ、私たちも着替えてこない?」
「そうね。そうしましょう」
 こうしてル・アージュとヴァーシュの二人は揃って2階の自室へと戻っていった。

「たかだか3時間の狩りでフラフラになるなんて・・・、情けない」
「肉体派の姉さんと一緒にしないでくれる?」
 食卓での姉妹の会話はかみ合わなかった。
「私、文系だってこと忘れてない? 姉さん」
 食卓にはマカロニグラタン、サラダ、チキンオニオンスープが並べられた。フレア気合いの晩御飯である。
「クリシュナ伯母さん」
「なぁにルア? 言い過ぎだとでも?」
「ううん、セラフィーさんが魔導剣の相場が下がってるらしい・・・って」
「ほう、いくらぐらいだって?」
「1千200万z前後らしい」
「若c1枚とちょっとか・・・、なんとかなりそうね」
「余裕ができてからでいいよ」
「覚えとく。・・・で、買ったらどうすんのさね?」
「氷ダンジョンにでも行って、スノウアー狩って金策してみる」
「ほらぁ! 姪っ子だって家計を助けようとしているのよ! あんたも少しは根性見せなさいよ!」
「ねぎらいの言葉ぐらいかけてよ・・・」
 こうして、ルシア以外にとってはにぎやかな夕食であった。
「明日からまた頑張ろう・・・」
 ル・アージュの狩りは、まだまだ前途多難なようであった。
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  by lywdee | 2015-12-15 14:49 | Eternal Mirage | Comments(0)

退院しました!

 12月8日に経過も良好だといわれ、無事退院して地元に帰ってきました。

 若干不良白血球がありますが、副作用もでていないし、あとは地元の市立病院が投薬治療を引き継いでくださるようです。

 安心してください! はげてませんよ!

 ・・・というわけでROも無事再開、でも@1週間分しか課金残ってない(T。T)次の課金は女垢だー!
 もちろん金策のためです。

 まぁ無事帰ってこれただけいいか。ちなみに、私は入院中3キロ痩せましたが、りとる(猫)は体重変わっていませんでした。ちゃんとご飯は食べてたご様子。
 ただ、飼い主がいなかった分寂しかったようで、帰ってきてからと言うもの「かまってー」攻撃が多い・・・。

 そんなわけで、退院報告でした。
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  by lywdee | 2015-12-11 11:15 | 日常雑記 | Comments(0)

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