Eternal Mirage(5)

 薄暗い室内、広い回廊、巨人族が立てたといわれるグラストヘイム古城の騎士団の内部にパラディンのリューディーは、マスタークルセイダーの密名受けそこにいた。
(調査を始めて1週間、これといった収穫はないな・・・)
 リューディーは見晴らしのいい高台に登り周囲を見渡す。
 あたりには他のギルドの集団や、修行中のクルセイダーなどが巨人族の亡霊、レイドリックやカーリッツバーグらと戦っているのが見える。
 リューディーも休憩を終え、ペコペコに騎乗し調査を再開する。すると一人のプリーストの女性がリューディーの前に息を切らせて立ち止まる。
「どうしました?」
「あの・・・深淵の騎士倒せますか?」
 プリーストは申し訳なさそうにリューディーにお願いしてくる。
「相方が倒れちゃって戻れないんです・・・」
「ああ・・・、深淵かぁ。倒せない事はないんだけど、引き剥がすだけでいい?」
 自分自身、力量的には倒せない相手ではないが、取り巻きを連れている深淵を相手にするには少々分が悪い。・・・が、今回はそういうわけにはいかない。これも密名の一つだし、回廊の先にいる深淵がこちらに迫ってくる。
「お願いします・・・」
 こうも頼まれると断ることが出来ない。少々危険だがペコペコを深淵の騎士のほうへと向ける。
「じゃあ引き付けるからうまくすり抜けてね」
 リューディーが深淵の騎士の前に立ちはだかると、こちらに気付いた深淵の騎士がリューディーの方へと矛先を変える。
  つかず離れずの間合いを保ち、深淵の騎士の注意をこちらに向け続ける。そのあいだにプリーストが深淵の横を急ぎ通り抜ける。
 ある程度ひきつけてプリーストが相方の方にたどり着いたのを確認すると、リューディーはきびすを返して深淵の騎士の追跡を一気に振り切る。
「大丈夫ですか?」
「はい、なんとか・・・」
「すみませんでした」
 プリーストに回復された騎士もこちらに頭を下げる。
「では気をつけてね」
「あ、待ってください!」
 リューディーを引き止めたプリーストがブレスと速度をかけてくれた。
「ほんとにありがとうございました」
 プリーストは何度も頭を下げ騎士と共にまた狩りへと向かっていく。リューディーもそれに続き、調査のためまたペコペコを走らせる。
 しばらくペコペコを走らせると、急に周囲にレイドリックが現れる。他にもこちらに気付いたレイドリックもこちらに向かってくる。
(前後に3匹! タイミングは今だ!!)
 前後から来るレイドリックとの間合いが詰められていく中、ペコペコの足を止め祈りに入るリューディー。
 そしてレイドリックの剣が振り下ろされる瞬間、地面が光り輝く十字の結界が迫り来るレイドリックの足元から一気に光を放出する。
「グランドクロス!!」
 光の結界がまぶしい光を放ち、3体のレイドリックを襲う。そして鎧がガラン! と音を立て崩れ落ちていく。
 リューディーはグランドクロスの反動で受けたダメージを自己のヒールで回復する。
 崩れ落ちたレイドリックの鎧の影からごろんと鉱石が出てきた。エルニウムである。
「エルニウムも溜まってきたなぁ。セラフィーが喜びそうだ」
 エルニウムを手にし、ペコペコにつるされたポーチにそれを詰め込む。
(もう少し探索するべきだな・・・)
 リューディーはため息をつきながらも、またペコペコを走らせ騎士団内を一人突き進むのであった・・・。
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  by lywdee | 2009-01-27 13:03 | Eternal Mirage | Comments(0)

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