Eternal Mirage(6)

 その日ネリスは悶々としていた。
 覚えたいスキルは何個かある。しかし狩りに行くには狩場が限られてるし、回復剤で資金がかなり消費する。おまけに盾に刺したいカードはあるが、高値すぎてとてもじゃないけど資金繰りでもしないと買うことも出来ない。お財布係としては出費はできるだけおさえたいところ・・・。
 自分で出すにはあまりにも無謀な事は自分がよくわかっている。
「朝っぱらから何難しい顔してんの?」
 ネリスの顔を覗き込むようにクリシュナがネリスに声をかける。
「叔母さん・・・。おかえり・・・」
 突然の事に驚きを隠せないネリスは、しどろもどろに返事をする。
 その様子をみてクリシュナはネリスを椅子に座らせる。
「あんたの事だから大方予想がつくけど、どうせ狩りに行くのとお財布の中身を天秤にかけてたんでしょ?」
 図星である。
 さすが転生職にして年長者。見る目だけはしっかりしている。
「・・・で、何がほしいの?」
「ペノメナカード・・・」
「また高いものに目をつけたもんだねぇ・・。まぁ気持ちはわからんでもないけどね」
 クリシュナはそれほど驚きもしないで対面の椅子に腰を下ろす。
「あんたの場合、フレアと一緒で装備の共有はできないしねぇ。かといって自力で狩れる相手でもないし・・・。悩むのも無理ないか」
 納得した顔立ちでネリスを見るクリシュナ。ネリスも黙ったままうつむいている。
「実際あんたは装備にかなりお金かけてるからねぇ。なんとかしてやりたいが時間かかるわよ?」
「え・・・?」
 ネリスは驚いた顔でじっとクリシュナを見る。その顔にはうっすらと希望の光が見える。
「私がついてやってもいいんだけれど、そうもいかないし、リューディーでも引っ張り込めば狩りには行かせられる。けどね、あんたはまだお財布係に徹していなさい。お金は私たちでなんとかするから」
 ネリスは黙ったままクリシュナの話を聞いている。転生前に100M稼いだ実績のあるクリシュナの言葉に偽りは無い。ただはっきりしているのは、それがお財布係としては気の長くなる流れ作業が待っているという事実だけだ。

 一方、リューディーはというと、仲間のBS「セラフィー」と街中で会話していた。
「シル・クスがスリッパ行くようになったんだって?」
「あぁ、資金稼ぎは私に任せろって・・・」
 戦利品を確認しながらセラフィーは言う。
「今後、装備で大金がかかるからな。リューディー一人に押し付けるのも悪いからってさ」
 荷物をカートに載せながらセラフィーは言葉を続ける。
「女性陣の方も資金難に陥る頃だろ? だからお前はお前でエルニウムの方をしっかりとってきてくれれば、装備の面では俺がなんとかするよ」
「そうしてくれると助かるな・・・。正直今の装備じゃそろそろ限界が見え始めてきた」
「嫌な世の中になったもんだ。最近の相場の変動が大きいよ。レイドリックカードも値が下がってきているからなぁ・・・」
 ため息をつくセラフィー。リューディーもあきれた顔で肩を落す。
「とにかく、先立つものは資金だ。まぁ辛いだろうが頑張ってくれよ!」
 バンっとリューディーの背中を叩くと、セラフィーはさっさと物資補給に行くのであった。
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  by lywdee | 2009-02-03 11:34 | Eternal Mirage | Comments(0)

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