Eternal Mirage(7)

 カンカンカン・・・と槌が金属を叩く音が響く・・・。
「セラフィー、今度は何作ってるんだ?」
 作業中のブラックスミス、セラフィーに声をかけるリューディー。だが集中してるのかセラフィーの反応は無い。
「ふぅ、出来た!」
「ほぅ・・・、クレイモアか・・・?」
「なんだ、リューディーいたのか?」
 今頃気付いたのかセラフィーの反応は薄かった。
 セラフィーは出来上がったクレイモアを入念に磨き上げ、その出来栄えを確かめるように2,3度振ってみる。
「やっぱ俺じゃわからんなぁ。リューディー、ちょっと試し斬りしてみてくれ」
 そう言ってセラフィーはリューディーに出来上がったばかりのクレイモアを渡す。
「あまり両手剣は得意じゃないんだがな・・・」
 苦虫を噛むような表情でリューディーは、試し斬り用に用意されている竹を地面に刺す。そして集中して剣を構える。
「ふんっ!!」
 水平に剣をふるうリューディー。竹が見事にスパッと切り落される。
 その切れ味に思わず「ほぅ」と感嘆の声が漏れる。その顔をみてセラフィーは満足そうに製造用品を片付けていく。
「お前の事だから、ただのクレイモアじゃないだろ?」
「わかるか?」
 クレイモアをセラフィーに渡しながらリューディーが尋ねる。自分が作った武器の出来具合に満足しながらそれを受け取るセラフィー。
「前々からル・アージュに頼まれてた風属性のクレイモアさ。星のかけらも組み込んでるから、切れ味は普通のそれより良いと思われるぞ」
「今ならシュバイチェルサーベルの方がいいんじゃないのか?」
「ダメダメ。あいつはヴァーシュほど魔力はないから、ライトニングボルト出てもたかがしれてるだろ?」
 そう言ってクレイモアを丁寧に磨き上げるセラフィー。
 彼は名声を受けるほど有名ではないが、こう見えて結構属性武器を作成成功させている実力の持ち主である。
 特に、女性陣の装備、ランス、クレイモア、フィストと揃えたり、自身等が使うダマスカスとセラフィー自身が使うツーハンドアックスなども手がけている。名声を得てもいいのだが、あまり過剰精錬には興味を持たないらしく、無理はしない堅実派だ。
 本人いわく・・・、「過剰する金があるなら苦労はしない」という事らしい。現実的で堅実な性格がよく現れている。
「セラフィーさん、頼んでたもの出来たー?」
 バタン! とノックもせずに扉を開けて入ってきたのは噂の種のル・アージュであった。
「おう、丁度出来上がったところだ」
「ありがとー。風武器欲しかったのよねー」
 真新しい鞘に収められたクレイモアを抱きしめル・アージュがクルクルと回り踊る。
「とりあえず頼まれ物は確かに渡したぞ。後のものは資金待ちだから後々知らせる。ヴァーシュにもそう伝えてくれ」
「はいはーい」
 そう言ってル・アージュは工房を後にする。残された男二人は軽いため息をついて腰をおろした。
「資金難が過ぎるのはいつの事だろうな・・・」
「お前さんとシル・クス次第だろ?」
 現実に立ち返って二人はため息をつくだけであった・・・。
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  by lywdee | 2009-02-10 13:57 | Eternal Mirage | Comments(0)

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