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Eternal Mirage(13)

 太陽がちょうど真上ぐらいに達したころ、ヴァーシュ、ル・アージュ、ネリスの三人は食卓を囲んで昼食を取っていた。もちろん作ったのはフレアである。
「・・・で、フェイヨン地下洞窟の4層目にヒェグンがいたのね」
「えぇ、おかげで白ポ大量に使うから戻ってきた」
「えー、また白ポ買いだめしないといけないじゃない」
 ヴァーシュとル・アージュのやりとりに文句を言うネリスをル・アージュが目を細めてにらむ。
「好きで白ポがぶ飲みしてる訳じゃないからしょうがないじゃん」
 フレアの作ったシチューを食べながら反論するル・アージュ。それを横目にネリスが口を尖らせる。
「なんにせよ、また狩場探しに行くの?」
「闇雲に探したってしょうがないから、また叔母さんに相談する」
 ヴァーシュの言葉にのんきに答えるル・アージュだがいつもの元気さが無い。
「白ポがぶ飲みしなくて済むならいい狩場だと思うんだがね・・・」
「そうねぇ・・・。ヒェグンはドロップいいし、かわせるなら元手は取れそうだしね」
「中型特化のクレイモアか2HSが欲しいとつくづく思うわ」
 そういうとため息一つつくル・アージュ。手持ちの両手剣は属性持ちのクレイモアと闇特化と大特化2HSぐらいしかない。装備もヴァーシュと兼用してるものが多い。一人一式装備なんてそろえてるほど資金的ゆとりはない。
 そうこうしているうちに皿に盛られたシチューもパンも食べきってしまった。
「ご馳走様、ちょっと露店でも見てくるわ」
 一足先に食事の終えたル・アージュは、食器を台所に置いて一人外へ出て行った。
「ネリス、あんまり消耗品のことでル・アージュを責めちゃだめよ」
「む~・・・、でも今は装備そろえなきゃいけない時期でしょ? あんまり出費が多いと叔母さん張り切りすぎるもの」
「そこが問題なのよねぇ」
 食べ終わった皿を片付けるヴァーシュとネリス。それを黙って洗い始めるフレア。
「叔母さんお昼になっても帰ってこないね」
「クリシュナ様ならお弁当持参で狩りに行かれましたから、しばらく戻られないものと思いますが・・・」
 食器洗いながらフレアが答える。内心ほっとしてるのはネリスである。これで廃鉱に行くと言われたら同伴確定なので、彼女にしてみれば辛いところである。
 これでクリシュナがル・アージュの中型特化作ると言いだせば、間違いなく自分も荷物持ちで付き合わされることは経験上明白である。
「まぁ今のところ問題ないし、出来る事から始めましょ」
 そういってネリスの頭をなでるヴァーシュであった。

  by lywdee | 2009-03-24 15:42 | Eternal Mirage

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