Eternal Mirage(32)

「ル・アージュおいでー」
 女所帯の居間からクリシュナが叫ぶ。
 何事かと走って二階から下りてきたル・アージュがクリシュナの前に立つ。するとクリシュナは一枚のカードをル・アージュに見せた。
「スケワカカードじゃない! 叔母さんが取ってきたの?」
 いぶかしげにクリシュナを見るル・アージュ。
「そうよー・・・と言いたいけど、実は朝一でシル・クスから受け取ったものさね」
「スケワカカード、あともう一枚か・・・」
「何の話?」
 先ほどのクリシュナの声に反応してヴァーシュとネリスが割ってはいる。
 クリシュナは事の顛末を話し、ヴァーシュら3人をソファーに座らせた。
「シル・クスさんってだれだっけ・・・?」
 ネリスが素朴な疑問をクリシュナに投げかける。
「そういやあんた達は直接シル・クスに会ったことなかったんだっけか?」
 クリシュナの言葉に首を縦に振る3名。一応3名はシル・クスの名前は知っているが、直接会った事は一度も無い。
「まぁ私も時々アルデバランの湖でしか会ってないしねぇ。知らないのもむりないか・・・」
「セラフィーさんから話を聞いたことあるけど、その人発光まで湖に行ってるんじゃなかったかしら?」
 ヴァーシュが思い出したかのように声に出す。すると「たぶん倦怠期よ」と即答するクリシュナ。
「倦怠期って?」
 今度はネリスが声を出す。
「私もそうだったけど、追い込み中に狩りに飽きちゃう事よ。私だって追い込み途中、廃鉱にずっとこもっていたじゃない。スリッパ狩りに疲れて廃鉱でずっとスケワカ狩ってたでしょ」
 一様にうなずく3名。その結果、4人分の中型特化が出来上がってるのを思い出す。
「倦怠期に入るとね、スリッパ狩りに集中できないというか見たくもない時期があるのよ。ただその結果あまり収益ないんだけどね」
 ため息をつくクリシュナ。荷物もちしていたネリスが一番理解している。
「私の場合、ずっと廃鉱にこもってあんた達の装備に使うスケワカカードを集めたもんだわ・・・」
 なかば遠い目をするクリシュナ。
「まぁ男所帯にはBSのセラフィーがいるから、ある意味ちょうどいいんでしょうが、そろそろスリッパ狩りにもどるはずよ」
 そう言いながら狩りの支度を始めるクリシュナ。視線はル・アージュに向けられている。
「ルアの中型特化完成させるためにも、私も廃鉱に行ってくるわ。待ってなさいね」
 そう言ってでかけるクリシュナをル・アージュら3名が見送る。
「あ、今思い出したんだけど、ネリス、あんた露店は? 大型特化のカードは露店で買うって言ってたじゃない?」
「んー・・・、まだルア姉のツーハンドソードが売れないからまだだよぉ」
「そっか・・・。さすがに叔母さんにそこまで頼る事もできないし、おばさん大型の相手あまりしないしなぁ」
 肩をおとすル・アージュ。それを見てネリスは出かける用意を始めた。
「夕方まで露店出してくる。フレアにお弁当作ってもらってきてね」
 ヴァーシュとル・アージュに手を振るネリス。頼みの大型特化ツーハンドソードが売れないと話にもならないので、ネリスは最近長時間露店を出しているのが日常。大型特化が売れさえすれば、クレイモアで大型特化が作れるのでル・アージュとしては早く売れてほしいようだ。
 物資交換は今に始まったわけではないのだが、ル・アージュにはまだドラゴンスレイヤーが残ってる。おまけにヴァーシュが使うゼピュロスもそうだ。今はみんな総出で金策に走っている。早く装備が整ってほしいと思うル・アージュだった。
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  by lywdee | 2009-08-04 09:10 | Eternal Mirage | Comments(0)

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