Eterbnal Mirage(50)
「いやー、なんか悪いね。世話になって・・・」
女所帯に訪れていたリューディーが、居間のソファーにプリーストの渚レイと共に座りながら、食堂にいるクリシュナに声をかけた。
「セラフィーがウンバラに行ったんでしょ? じゃぁ仕方ないじゃない」
頬杖ついて微笑むクリシュナ。厨房では料理にいそしむフレアが見える。
「・・・で、ネイチャ何個溜まったの?」
「ああ。話によると2万4千個たまったって言ってたな」
「2日じゃ帰ってこないかもね・・・」
ネリスの質問に答えるリューディー。それを聴いたネリスがぼそっとつぶやく。グレイトネイチャの砕き売りを経験しているだけあって切実に聴こえる。
「まぁセラフィーからは3日分の食費もらっちゃったからねぇ。しっかり食っていくといいさね」
「そうさせてもらいますよ」
賑わいをみせる女所帯の食堂。レイは居心地悪そうだがリューディーはわりと落ち着いているようにも見える。それ以前に女所帯に全員揃っているだけあって、真昼から会話が途切れる事もない。
「資金が調達できるならテレクリでも買わせようかしら」
「あんたは自分でカード出してから物いいな!」
ルシアのつぶやきにクリシュナがつっこむ。
「ほんとあんたは金かかることしか言わないんだから・・・」
呆れ顔のクリシュナだが、女所帯の長らしく必要なものはそろえてあげたいのが心情でもある。
それとは対照的にヴァーシュとル・アージュは仲良く談笑している。話題はスロットエンチャントの武器の件らしい。
「もうじき私用のドラゴンスレイヤーが手に入るのね」
「私のゼピュロスも返ってくるかも・・・」
年頃の女の子の話す内容ではないかもしれないが、二人はかなりの期待をもっているようだ。
「あんた達も自分の使うカードくらい自分で出しなさいよね!」
談笑している二人にクリシュナの檄が飛ぶ。SEは仕方ないかもしれないが、その後でお金のかかることに対しては彼女は認めないようでもある。
「皆様、食事の用意ができました」
フレアが皆の前に出来上がったばかりのシチューやサラダ、パンなどを丁寧に運んでいく。こころなしか男二人分のシチューはやや多めに盛られてある。
「主よ、今日の糧を・・・」
レイはプリーストらしく出された料理に対して祈りを捧げる。同じアコライト系列のクリシュナは祈りを捧げる事もなく食べ始めている。この辺が聖職者とそうでないものの違いなんだろうとリューディーは思った。
食事も終わり、リューディーとレイが帰っていった後も女所帯は賑やかさを衰えさせない。話題はもっぱら装備関連のことばかりである。
ただ、出費の話になるとクリシュナとネリスはいぶかしんだ面持ちになる。贅沢はさせたくないクリシュナとお財布係のネリスの文句は増えるばかりである。とりわけルシアの装備に関してはクリシュナがいさめてはいるが、先立つ資金がもうじき入ってくるとなると色々と物色したくなるのも人間の性なのだろう。
まぁそんな談笑の輪から一人外れているフレアは8人分の食器を綺麗に洗っている。この手の話題も彼女にとってはあまり意味がないのかもしれない。
「とにかく! あんた達は自分の装備に刺すカードを自力で集めてきなさい!」
クリシュナの怒声が響く女所帯の面々は、さすがに騒ぎすぎたと自重し、それぞれの部屋へと戻っていくのであった。
その頃セラフィーは・・・。
「ネリスが一日軽く潰れると言っていた意味がようやくわかったわ・・・」
ウンバラのシャーマンにグレイトネイチャを砕いてもらって、それを商人に売り、また倉庫からグレイトネイチャを回収するという流れ作業の辛さが現れ始めて、さすがのセラフィーも息があがっていた。
それでも資金のために倉庫とシャーマンのもとを往復していくセラフィーだったが、先立つ資金のために何度も往復していくのだった。
「これが終わったらSEかぁ・・・」
資金繰りの先が見えているだけあって、セラフィーのぼやきは後を絶たないのであった。
女所帯に訪れていたリューディーが、居間のソファーにプリーストの渚レイと共に座りながら、食堂にいるクリシュナに声をかけた。
「セラフィーがウンバラに行ったんでしょ? じゃぁ仕方ないじゃない」
頬杖ついて微笑むクリシュナ。厨房では料理にいそしむフレアが見える。
「・・・で、ネイチャ何個溜まったの?」
「ああ。話によると2万4千個たまったって言ってたな」
「2日じゃ帰ってこないかもね・・・」
ネリスの質問に答えるリューディー。それを聴いたネリスがぼそっとつぶやく。グレイトネイチャの砕き売りを経験しているだけあって切実に聴こえる。
「まぁセラフィーからは3日分の食費もらっちゃったからねぇ。しっかり食っていくといいさね」
「そうさせてもらいますよ」
賑わいをみせる女所帯の食堂。レイは居心地悪そうだがリューディーはわりと落ち着いているようにも見える。それ以前に女所帯に全員揃っているだけあって、真昼から会話が途切れる事もない。
「資金が調達できるならテレクリでも買わせようかしら」
「あんたは自分でカード出してから物いいな!」
ルシアのつぶやきにクリシュナがつっこむ。
「ほんとあんたは金かかることしか言わないんだから・・・」
呆れ顔のクリシュナだが、女所帯の長らしく必要なものはそろえてあげたいのが心情でもある。
それとは対照的にヴァーシュとル・アージュは仲良く談笑している。話題はスロットエンチャントの武器の件らしい。
「もうじき私用のドラゴンスレイヤーが手に入るのね」
「私のゼピュロスも返ってくるかも・・・」
年頃の女の子の話す内容ではないかもしれないが、二人はかなりの期待をもっているようだ。
「あんた達も自分の使うカードくらい自分で出しなさいよね!」
談笑している二人にクリシュナの檄が飛ぶ。SEは仕方ないかもしれないが、その後でお金のかかることに対しては彼女は認めないようでもある。
「皆様、食事の用意ができました」
フレアが皆の前に出来上がったばかりのシチューやサラダ、パンなどを丁寧に運んでいく。こころなしか男二人分のシチューはやや多めに盛られてある。
「主よ、今日の糧を・・・」
レイはプリーストらしく出された料理に対して祈りを捧げる。同じアコライト系列のクリシュナは祈りを捧げる事もなく食べ始めている。この辺が聖職者とそうでないものの違いなんだろうとリューディーは思った。
食事も終わり、リューディーとレイが帰っていった後も女所帯は賑やかさを衰えさせない。話題はもっぱら装備関連のことばかりである。
ただ、出費の話になるとクリシュナとネリスはいぶかしんだ面持ちになる。贅沢はさせたくないクリシュナとお財布係のネリスの文句は増えるばかりである。とりわけルシアの装備に関してはクリシュナがいさめてはいるが、先立つ資金がもうじき入ってくるとなると色々と物色したくなるのも人間の性なのだろう。
まぁそんな談笑の輪から一人外れているフレアは8人分の食器を綺麗に洗っている。この手の話題も彼女にとってはあまり意味がないのかもしれない。
「とにかく! あんた達は自分の装備に刺すカードを自力で集めてきなさい!」
クリシュナの怒声が響く女所帯の面々は、さすがに騒ぎすぎたと自重し、それぞれの部屋へと戻っていくのであった。
その頃セラフィーは・・・。
「ネリスが一日軽く潰れると言っていた意味がようやくわかったわ・・・」
ウンバラのシャーマンにグレイトネイチャを砕いてもらって、それを商人に売り、また倉庫からグレイトネイチャを回収するという流れ作業の辛さが現れ始めて、さすがのセラフィーも息があがっていた。
それでも資金のために倉庫とシャーマンのもとを往復していくセラフィーだったが、先立つ資金のために何度も往復していくのだった。
「これが終わったらSEかぁ・・・」
資金繰りの先が見えているだけあって、セラフィーのぼやきは後を絶たないのであった。
by lywdee | 2009-12-08 11:01 | Eternal Mirage