Eternal Mirage(111)

「ヴァーシュ姉、発光おめでとー」
「ありがとー」
 パンパンと女所帯にクラッカーの音が何度も響き渡る。
「やっと発光か、あっというまだわね」
 食卓に座る女所帯の面々がヴァーシュの発光を祝う。そのヴァーシュの体を青白いオーラが漂わせている。長かったオーラロードを終わらせた者のみがまとう事を許されたオーラ。ヴァーシュはそのオーラロードを見事歩みきったのである。
 そして食卓には誕生日でもないがお祝いの品としてフレア特製のイチゴのケーキが用意されたている。
「あとはヴァルキリー神殿で転生の儀を受けるだけね」
 クリシュナが切り分けられたケーキを口にしながら、懐かしげにヴァーシュを見る。
「いいなー。私も早く発光したいわぁ」とル・アージュ。頬杖をついてうらやましげにヴァーシュを見ると思わずため息がこぼれる。
「何言ってるのよ、次はあんたかルシアだろうさね」
 するとルシアが飲んでいた紅茶を吹き出した。
「何で私の名前が出るのよ!」
「何ってあんただっていい加減教授になってもおかしくないだろうさね」
「私は当分狩り行く気ないと思うよ。むしろルアの発光を優先してよ」
 突然の振りに困惑するルシアだったが、ここにきてル・アージュにプレッシャーをかけるようなことを言い出す。
 当のル・アージュ本人はプレッシャーをかけられちょっと落ち込んでいる。
「まぁまぁ叔母様たち、ル・アージュにプレッシャーかけてどうするのよ」
 見かねたヴァーシュが叔母の会話の間に割り込む。
「・・・で、ペコペコはもう返してきたの?」
「はい。後は本当にジュノー行くだけです」
「いいわよねー前衛職は・・・。私は転生した時アコライトだったからチャンプになるまで非常に辛かったけど、あんたはとんとん拍子でパラディンになっちゃうんだろうねぇ・・・」
 オーラをまとうヴァーシュを見て、クリシュナは自分が転生の儀を受けた時のことを思い出す。
 クリシュナが転生した時は、いくらブレッシングがあったとしてもチャンピオンになるまでの道のりの方が、オーラロード並みに険しかったのを覚えている。特に、チャンピオンへの道のりの最後の方は、ロングメイス片手にジオグラファーを叩き続けていた上に、ヴァーシュも手伝わされていたのでかなり長い道のりを歩んできた。
 その上、火力不足を補うように、ルシアがコンバーターを何度も作り続けていたぐらいである。それもこれもいい思い出ではあるが、ヴァーシュも火、水槍があるので天下大将軍やジオグラファーをつついていくもんだとクリシュナは思った。
「とりあえず落ち着いたらジュノー行ってきなさいな。転生の儀を済ませたら色々手助けしてあげるわよ」
「はい」
 こうして女所帯だけで細々と発光祝いを済ませると、ヴァーシュは一人ジュノーへと出かけていった。

 これからヴァーシュの新しい門出が始まるのであった。
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  by lywdee | 2011-02-08 12:56 | Eternal Mirage | Comments(0)

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